ネット上で「高配当株生活」と称し、ゆとりある生活を送るインフルエンサー達を見て、興味を持っている方が多いのではないでしょうか?
実際、株情報誌でも頻繁に高配当株について取り上げられており、ネット通販サイトの投資書籍ランキングでも高配当株に関するものが多くランクインしています。
高い利回りは確かに魅力的ですが、相応のリスク・デメリットが潜んでいることも忘れてはいけません。
本記事では投資家が見逃しがちな高配当株の落とし穴について解説していきます。
そもそも高配当株とは?
配当金とは、企業が株主に分配する利益の一部を指します。
配当利回りは配当額を株価で割った値をパーセンテージで表したものです。
例えば株価が1,000円で年間配当金が10円の場合、配当利回りは1%となります。
一般的に4%以上の配当利回りを持つ銘柄が「高配当株」と呼ばれますが、東京証券取引所プライム市場の平均利回りは2.32%(2024年時点)です。 3%以上あれば十分「高配当株」と呼べるでしょう。
高配当株に潜む「5つの落とし穴」
①大幅に減配もしくは無配になる恐れがある
企業の業績悪化によって、減配もしくは無配になる恐れがあります。減配や無配になると投資家が失望売りをし、株価も下落します。
このケースに当てはまるのが銀行A社です。
銀行A社は2023年の配当利回りが6%越え、1株あたり154円の配当金がもらえる「高配当株」でした。インフルエンサーや株情報誌でも「オススメの高配当株」として取り上げられ、新NISA枠を利用し購入する個人投資家も多くいました。
しかし、収益性が低迷する米国不動産の問題で業績は赤字に転落。第3四半期・期末の配当金が0円になったのです。
これにより失望売りが進み、3,000円台だった株価は一時2,000円近くまで下落しました。
②値上がり益を狙いにくい
高配当を出す企業は成熟した企業が多く、新たな成長機会が限られているため、株価の大きな高騰を狙うことは難しいです。
高配当株として知られるたばこ製造会社J社は2021年から2024年の間に2倍高騰していますが、高配当株の株価は「配当人気」が支えているケースが多く、減配・無配になった場合、銀行A社のように大幅に下落する可能性があります。 安定した値上がり益を狙うなら高配当株は避けるべきでしょう。
③配当金生活の実現は難しい
「仕事を辞めて配当金だけで暮らす」ことを夢見る個人投資家もいますが、配当金だけで生活していくのは極めて難しいです。
配当金の額は株式の保有数によって決まります。つまり、多額の配当金を得るためには潤沢な投資資金が必要です。
例えば、配当利回りが3%の株に投資していたとして、1ヵ月20万円の生活費を配当金のみで賄うためには約1億円の資金がなければなりません。
また、先ほども述べたように減配・無配のリスクが常に存在します。生活費を配当金だけに頼るのは危険行為です。
④配当を受け取るのに税金がかかる
配当金を受け取る際、「配当所得」として20.315%(所得税15.315%+住民税5%)の税率で源泉徴収されます。
2024年からスタートした新NISAを利用すれば、配当金の受け取りが非課税になるため、新NISA枠を利用して高配当株に投資する方が多いです。
しかし、新NISAは年間投資上限額が360万円、生涯通算で1,800万円までと決まっています。先ほど説明したように、多額の配当金を得るためには潤沢な投資金が必要です。仮に1,800万すべて高配当株に投資したとしても、配当金のみで生活を送ることは難しいでしょう。
新NISAは値上がり益も非課税になります。高配当株に投資するよりも、値上がり益を狙って有望株を長期保有したほうが、非課税のメリットを最大限に活かせる可能性が高いです。
⑤銘柄を見極める必要がある
投資初心者でも取り組みやすいという点から、人気の高配当株投資ですが、企業の業績や将来の見通しなど分析が必要です。
「ネットや書籍でオススメされているから」といった理由で、高配当株に投資すると減配・無配になる予兆に気づかず、大切な投資資金を溶かしてしまう恐れがあります。 株式投資で上手に運用していくためにも、必要な知識を身につけましょう。
高配当株投資をオススメしない人
以下の特徴に当てはまる場合、高配当株投資は避けたほうがいいです。
配当よりも売却差益のほうが大きいのが株式投資です。
投資資金が少ないのであれば高配当株を長期保有するよりも、有望な成長株を長期保有するほうが、ゆとりある生活を送るチャンスを掴めます。
値上がり益を重視した投資を効率的に行なうためにも、まずは銘柄選定・売買取引のテクニックを身につけることが重要です。
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読者の口コミ
40代女性
「主婦でも手軽にできる」という理由から、高配当株に投資していました。でも減配が発表され、配当金が一気に下がり、このまま高配当株を続けていいのか不安に思っていた時に、この本と出会いました。
銘柄選びなんて高度なもの出来っこない…と思っていましたが、購入すべき銘柄の特徴が細かく書かれていて、これなら私でも実践しやすそうです。
30代男性
いま流行りのオルカンや高配当株に投資するだけでいいのか?と疑問に思っている初心者に必見の本です。
情報量が多すぎず、重要な知識だけをピックアップしてまとめられているので、あっという間に読めました。
今まで運用に自信がなく、投資信託しかやっていませんでしたが、この本で紹介されていた有望銘柄の特徴を参考に個別株を買っていこうと思います。
60代男性
前々から低位株に興味はあったものの、ハイリスクの印象が強く、手を出してこなかった。しかし、本書を読んで知識を身につければローリスクで資産を育てることができると知り、低位株への投資を考えるようになった。
本書に出会えて良かった。
まとめ
いま人気の「高配当株投資」ですが、リスクが高く「夢の配当金生活」を送るためには多額の運用資金が必要です。
お小遣い稼ぎに高配当株に投資するのは良いかもしれませんが、「老後資金を貯めたい」「今の生活を豊かにしたい」と思っているなら、成長途中の有望株に投資することをオススメします。
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コンパクトに内容がまとまっているので、あまり時間がない会社員や主婦の方でも隙間時間で読むことができるのでオススメです。
是非、運用テクニックを磨くために本書をお役立てください。