最近話題の「S&P500」「オルカン」に投資すべき?初心者が見逃しやすい“注意点”を徹底解説

「投資先としてS&P500オール・カントリーをオススメされるけど、本当に良いの?」とお悩みの方が多いのではないでしょうか?

数多くの投資信託がありますが、「S&P500」と「オール・カントリー」に連動した投信は特に平均利回りが高く、多くの投資家が購入しています。

しかし「みんなが買っているから大丈夫」「これさえ買っておけば将来安泰」と過信していると、大切な資産が危険に晒されるかもしれません。

本記事では投資初心者が見逃しやすい、人気投資信託の注意点を解説していきます。

そもそも「S&P500」「オール・カントリー」とは?

S&P500

本来、S&P500とは米国の代表的な株価指数を指します。
ニューヨーク証券取引所やNASDAQなどに上場している主要500銘柄の時価総額を加重平均し、指数化したものです。

最近は米国株式をベンチマークした投資信託を「S&P500」と呼ぶことが一般的になっています。

「S&P500」はマイクロソフト、アップル、エヌビディアといった米国の代表企業に分散投資できるのがメリットです。

またS&P500指数は30年間で12.4倍に上昇しています。利回りに関しても平均11%と非常に高くなっています。

S&P500指数の図

オール・カントリー

全世界株指数MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスをベンチマークとして運用する投資信託を指します。

日本を含む先進国・新興国の株式に分散投資できます。

オール・カントリーをベンチマークとした投資信託は数多くありますが、三菱UFJアセットマネジメントが運用を行なう「eMAXIS Slim全世界株式(略称:オルカン)」が1番有名です。

「オール・カントリー」も利回りが平均9%と高く、2024年に始まった新NISAでも特に人気の投資信託です。

投資信託を利用する場合、「信託報酬」と呼ばれる手数料が発生します。信託報酬は0.5~2%が平均的ですが、「eMAXIS Slim全世界株式(オルカン)」は信託報酬が0.05775%と非常に低いです。

「S&P500」「オール・カントリー」の注意点

①米国株の影響を受けやすい

「S&P500」は投資先がすべて米国企業になるため、米国株市場が下落した時に大ダメージを受けてしまいます。
「オール・カントリーは全世界株式に分散しているから安心!」と思うかもしれませんが、実は投資先比率を見ると60%以上が米国株です。

オルカンの国別配分比率の図

「オルカン」の主要投資先もマイクロソフト、アップル、エヌビディア…と「S&P500」とほぼ変わりません。人気という理由で「オルカン」と「S&P500」両方に投資している人もいるかもしれませんが、米国株に偏った投資になるので注意が必要です。

②短期では利益を出しにくい

「S&P500」「オルカン」どちらも数カ月、1~2年というような短期で大きな成果を得ることには向いていません。
10年、20年と長期で運用することで大きなリターンを得ることができます。

例えば毎月3万円を「S&P500」に積み立てし、平均11%の利回りで10年運用すると元本360万円に対して291万円の運用収益が見込めます。

毎月3万、10年間積み立てした場合のシュミレーション図

悪い数字ではありませんが、老後2,000万円問題が4,000万円問題となった今、「S&P500」「オルカン」の運用収益だけでは心もとないかもしれません。

特に50・60代の投資家は運用期間が短くなるため、資産を育てるスピードを早くしたいのであれば別の投資先も視野に入れるべきです。

③高い利回りを維持するとは限らない

ここ数年の米国株の上昇で、「S&P500」「オルカン」どちらも好調ですが、有望視される国や企業は時代によって変化します。

現在GDPランキング1位はアメリカですが、2040年には3位に転落するという予想がされています。

「オルカン」は定期的に組み入れ銘柄の見直しがされますが、「S&P500」は米国株のみの投資になるので特に注意が必要です。

考える男性のイラスト

結論「S&P500」「オール・カントリー」一択は
オススメしない

どちらも「リスクが低い」「今後も高い利回りを期待できる」という理由から人気を集めていますが、妄信し過ぎると痛い目に合います。

自分の資産を安全に育てていきたいのであれば、企業分析やチャート分析の知識を身につけて、個別株へも投資することが大切です。

特にセカンドライフが近い50・60代の方は、収益スピードを上げるためにも個別株投資を積極的に行なうべきでしょう。

本の上で男性、女性がハイタッチするイラスト

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読者の口コミ

男性のイラスト

30代男性

知人に「S&P500」をオススメされて投資していましたが、ネットで「S&P500はやめておけ」という言葉を多く目にし、本当にこのままでいいのかと悩んでいる時に本書を読みました。

まともに投資の勉強をしていない自分に読めるか不安でしたが、海外機関投資家の基礎知識も学べるので、非常に読みやすかったです。書籍の内容を参考に、投資信託だけでなく個別株にもチャレンジしたいと思います。

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50代女性

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60代男性

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投資先を見直す際に本書で学んだ知識を活かそうと思う。

まとめ

投資初心者ほど「自分で銘柄選びや運用をしなくていい手軽さ」から、「オルカン」や「S&P500」を選びがちですが、主な投資先が米国株になるため比較的リスクは高いです。

やめておくべき、とまでは言いませんが、投資の勉強をせず「みんなが良いと言っているから」というだけで買うのは大変危険です。 自分の資産を安定的に運用していくためにも、投資の知識を身につけることを心がけましょう。

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握手する男性のイラスト